my-PAINTINGS

絵を描き始めたのがいつだったかは、覚えていない。だが、仕事を終えて帰宅した父が、絵を描いている私をじっと見つめ、「同じもの、布にも描ける?」と尋ねた日のことは、はっきりと記憶している。子供だった私が ー その質問の理由は理解できなかったが ー 「うん」と答えると、父は、家族が経営する工房でこの日出来たばかりの男児用パジャマを差し出した。言われるままに、私はそこに絵を模写した ― いや、このパジャマを汚した、と言った方が正しいかもしれない。その翌週、本職のグラフィック・アーティストの手で改良がくわえられた私の絵が、新作にプリントされ、 ― 私の愛する父が繰り返した言葉を信じるならば ― 人気を博したのだから、このことは有益であったと言えよう。私はこの時、家業に貢献できたと感じた。この感情は、恐らく、単なる私の思い込みでは無かったと思う。

この時から絵画は、私の成長と旅の供となった。物事を文章に表すことにはあまり興味が湧かなかったが、目にしたものを描くことは好きだった。どこかに眠っていた箱に納められていた私の絵 ― 私自身は特に思い入れもなかった ― を、私の母が引っ張り出してくることが、いまだにある。

ペインティングに対する私のアプローチは、これとは対照的だった。未経験だったものの、油絵を選ぶことに、全く迷いはなかった。その原料となる物性、柔らかさ、そして、求める色合いが生まれるまで、時間的にも長いこと色を何度も混ぜ合わせることが可能であるという性質が、私の心を捉えた。絵画の流派やキャラクターは追わず、完成作品に自分自身が必ず納得すると感じたものを、ひたすら描き続けて来た。

アクリルスプレーの光沢に目覚めた私は、油絵の気品のある色と、ストリート・アーティストのシンボルであるこれを融合し、作品に取り入れ始めている。こうして誕生した「Born Again」シリーズでは、この2つのアートが、チャールズ・ディケンズのペンから生まれた、贅沢と権力を実に見事に象徴する名高い登場人物のうちの1人と言った、馴染みのあるキャラクターを介して、一体化している。